どうか、どうかおねがいします。

オレは、精一杯、お星様に願った。


このきもちが、きみにとどきませんように!







〜きみにとどきませんように!〜







何度願ったとしても、全然足りないんだけれど、
願わずにはいられないんだ。
本当は、願ったところで、どうなる訳でもないけれど、
考えるより先に行動してたんだ。


オレは、同じクラスでマネジの、ちゃんが、好き。
ちゃんは、優しくて、明るくて、部活でもクラスでも人気者。
いつでもニコニコ、お日様みたいな笑顔の子。

だから、オレじゃ、オレなんかじゃ、ちゃんには全然似合わない。
どれだけ頑張ったって、一向にちゃんとお似合いのオレは、想像できない。
だって、オレは、こんなだし。


ちゃんと話をするだけでも、スゴクスゴク緊張するし、

(勿論、目なんか見れないよ、恥ずかしいから)

そんなオレもにちゃんは笑顔を向けてくれたりなんてするから、

顔がかぁっと、瞬時に熱を持つ。

いつも以上に、動きもギクシャク、言葉もつぎはぎ。

それだけじゃなくて、酷い時はちゃんから逃げちゃったり。



あぁぁ、ちゃんに、嫌われたくないのに。
全部、ぜんぶぜんぶ空回りだ!

こんなにこんなにちゃんの事が大好きなのに、
大好きすぎて空回って、ちゃんに嫌われちゃったらどうしよう…!





今日、部活の友達、みんながオレに向かって、

「ばればれだ、お前の気持ち」

って言ってた。


部活のこと、言われてたんだって、ちゃんと分かったんだけど、
(だってその時、ミーティング、してたし)
分かってるんだ、分かってるんだけど、
ちゃんのこと、言われたんじゃないかって思って。
正直、心の中見透かされたんじゃないかって、ビックリした。

そんなに分かりやすいんだから、もしかして、

なんて考えてしまった。

オレがちゃんの事好きなのがばれて、ちゃんが迷惑だ、って感じて。


「三橋くん?…大丈夫?泣きそうな顔してるけど…」

「うあ、あ、と。だ、だいじょ、ぶっ!」

「具合、悪くなったら言ってね?」

「あう、ううう、うんっ!あ、ありっ、がと…!」


オレの事、嫌い、になったらどうしよう!って!
凄く凄く、不安なんだ!

(むしろ今だって嫌われてたらどうしよう!)

(だってちゃん、すごくすごく優しくて良い人だから!)



だから、だからどうか御願いします!

オレの気持ちが、どうかちゃんに届きませんように!



(もうちょっと、自分に自信が持てるときまでは!)







***あとがきという名の1人反省会***
日記より持ってきた三橋夢です。
夢、と言うか、三橋独白、ですけども。
自分に自信がない時には、好きな人が出来ても
好きってばれたら嫌われちゃう気がしてならない。
何となく、そんな感じでさらっと読んで頂ければ幸いです。

それでは、ここまで読んでいただき有難うございました。

2008.10.18 水上 空